マシニングやNC旋盤などに付属している周辺機器に関する使ってみてのメモ。
・台数
NC旋盤は大体1台な事が多く2タレットとか複合機は複数台付いています。
マシニングは1台なことは珍しく3~6台くらい付いているのをよく見ます。
構造上切粉が溜まりやすいため洗浄用クーラントなど必要なためだと思われます。
他にもクーラントスルー用の高圧ポンプ、スルー用にクーラントを清浄にするための濾過などを行うポンプ
オイルクーラー用の循環ポンプなど。
・種類
浸漬式ポンプ(シンシシキポンプ)
ポンプ部のみを液面に沈めてあるポンプ。
ほとんどの機械に搭載されているポンプで吸い上げ位置がポンプから近い場合はこれが使われていました。
単段式、多段式様々なタイプが有ります。
呼び水とかも必要なく便利です。
1個のモーターでインペラが2つ同軸上にあり吐出口が独立しているものもありました。
ポンプ1機分のスペースで2機分の働きをしてくれるので省スペース化にいいみたいです。
あと独立しているので分岐させるのとは違い切削と洗浄用で分けた時に流量の変動がないです。
ただ1機止まると両方止まるのでクーラントのON、OFFは電磁バルブで行われていました。
自吸ポンプ
吸い上げ位置とポンプが離れているところに使われています。
吐出側から呼液を入れてやるとサクションパイプから空気を排気し
液体を吸い上げます。すぐには上がってこないので気長に待ちます。
吸引側には必ずフ-ト弁が付いています。
付いていないと毎回ポンプを起動するたびに空気を排気しないといけなくなり
すぐにクーラントが出てこないということが起こります。
吸引側のパイプに少しでも空気が入るとこがあるといつまでたっても上がってこないので
排出側からボコボコと大量の空気が出続ける場合は配管の確認したほうがいいです。
渦流ポンプ (カスケードポンプ)
切粉など通常のポンプだと詰まってしまうようなものがクーラントに混入する
可能性のある部分に使われたりしています。
(濾過フィルタ、遠心分離器にクーラントを送る場合など)
このポンプの吐き出し側に流路の細いグローブバルブがついていて切粉が詰まっていたことがあったので
バルブなど流路を塞ぐものはなるべくつけないほうがいいと思います。
ベーンポンプ (特殊?)
油圧ポンプにはよく使われているタイプですがクーラント用ポンプもあります。
一瞬でサクションパイプ内の空気を吐き出すので呼び液は必要ないです。
大流量高圧が必要とされる場所に使われていました。
点検のために開放状態でポンプを起動させたことがあるのですが
すさまじい音と勢いでクーラントが出てきました。
消防ポンプ車の放水なみの勢いがあったとおもいます。
かなり複雑な構造で微細なゴミなどにも弱いのでクーラントの管理をきちんとしなければ容易に壊れます。
実際クーラント管理を怠り鉄粉が中に蓄積し壊れていたことが何度もありました。
フィルターで取りきれないような鉄粉は遠心分離器などで分離します。
・よくある不具合
サクションフィルタに切粉などが詰まる。
詰まっていたことのあるもの
機械から剥げた塗装
細かい切粉
紙
インシュロック
繊維状の何か(ダンボール?)
など
インペラに切粉が詰まる
フィルタがない場合などインペラに切粉が詰まることがある。
ベアリングが摩耗
循環ポンプなど常に動いているものがよくなります。
・主なメーカー
グルンドフォス
テラル
日立
エバラ
川本ポンプ
工進精工所