水ミストでエアコンの消費電力を抑えることができるのか実験(1)

猛暑が続く中ふとエアコンの室外機に水をかければ

エアコンの効きが良くなるとか電気代が安くなるとか

そういう話を思い出しました。

色々調べてみたところ実際にやってみて詳しくデータを

取った事例がなかったので実験してみることにしました。

それとは別に気になったのがネットにある

エアコンの消費電力・電気代についての記事が

憶測で書いてあったり電気メーターを見て比較したものであったりと

あまり当てにならないということです。

そのため気象条件に応じたエアコンの1日の消費電力なども

調べていこうと思います。

ほかにも

・24時間つけっぱなしのほうが電気代が安い。

・日よけをしたほうが消費電力を抑えれる。

などについても調べていこうと思います。

まずエアコンのスペックです。

パナソニック CS-221CFR 6~9畳用。

消費電力(W) 冷房 135 ~ 670

消費電力 475W

(気温35℃室内27℃のときの消費電力らしい)

7年前のエアコンです。

部屋は6畳。

西向きにガラス扉ありで15時頃から西日が入ってきます。

熱源としては24時間つけっぱなしのデスクトップPCがあります。

仕事以外ほぼこの部屋にいて寝るのもこの部屋です。

これらの条件のもと実験を行います。

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まずミスト用のノズルはこれを使います。

工場扇に取り付けて使うものらしいのですが

水道圧で噴霧するタイプのものは粒子が非常に大きいため

びちゃびちゃに濡れてしまうので

人に向かって使用したり室内で使用するのは避けたほうがいいです。

今回の実験にはそれほど細かい粒子は必要ないのでこれで問題ないです。

遊園地などで見かけるドライミストと言われるものは高圧ポンプで噴霧しているため

粒子径が10μmなど非常に小さく瞬時に気化するため濡れにくいようです。

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ノズル部分です。

これが3個入っています。

ワンタッチ継手でホースを任意の長さに切ってつなぐようになっています。

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蛇口がないので取り付けるための継ぎ手と蛇口、カプラ、などを購入。

あと消費電力を監視するためにワイヤレス電力チェッカーを購入しました。

 

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これをエアコンのコンセント部分に差し込んで

 

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このように専用のアプリをインストールして

ipadやPCなどで消費電力を監視できます。

Bluetoothで接続するようになっていて

PCの場合はBluetoothアダプタが必要になるので注意です。

CSVでログも出力できるのでエクセルでデータの整理もできます。

シンプルで結構使いやすいのでもう一台導入しようかと考え中。

電圧、電流、消費電力、CO2排出量、

電気料金、測定時間などが表示されます。

モニタはリアルタイム、1時間、1日、1ヶ月とそれぞれ表示可能。

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まず実験に必要な初期データを集めます

ノズル1個あたりの水の消費量を計測。

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メスシリンダー100mlを満たす時間を測定して算出します。

測定の結果3分で100mlでした。

1ノズル1時間で2Lの水を消費するということなので

3ノズルで毎時6Lの消費。

1日あたり144L使うことになります。

意外と多いです。

水道代は全使用量によって大きく変わるのでなんとも言えませんが

リッター0.24円で計算した場合1日34.5円になります。

水道代を浮かすために雨水や井戸水、残り湯を使う手がありますが

装置が複雑になるのと水はエアロゾル化するため

貯めた水にレジオネラなど菌類が発生していた場合飛散すると危険なので

水道直結で行ったほうがいいです。

井戸水の場合はミネラル分によりスケールが付着して熱交換器のフィンを

詰まらす恐れがあるのであまりよろしくないかとおもいます。

水道水で使用する場合でも純水器を取り付けないとスケールが付着するようです。

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室外機につけたノズルの状態です。

背面の熱交換器に向けて上からやや下向きに噴射します。

下から上に向けてだと中の電気系統に水が侵入する

可能性があるので避けたほうがいいです。IMG_20180602_164708

ちょっと前に買ったサーモグラフィーで温度を測ってみました。

比較画像

左が噴霧前で右が後です。

水の温度は33℃、外気温は37℃。

約15℃温度が下がっているのがわかると思います。

交換器の温度は50℃近くあるのでかなり効果があるようです。

FLIR0141

撮影日が違うので完全な比較にはならないのですが

室外機全体の様子です。

ミスト噴霧前。外気温38℃

FLIR0171

ミスト噴霧中。外気温37℃

排気口を見ると排気熱が低くなっているのがわかります。

手に当ててみても涼しい風が出ているのがわかりました。

排気熱が少ないため周りのコンクリート部分の温度も低く

吸気の温度も下がっているのではないかと思われます。

これは効果が期待できそうです。

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この時点でミストありとなしで消費電力の比較を行いました。

まずミストなし。

425W消費しています。

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そしてミスト噴霧すると100W近く消費電力が下がりました。

かなり効果あるようです。

現在24時間の消費電力の測定を行ってるので後日まとめて

掲載したいと思います。

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